創業に関する基礎知識

許認可が必要な事業とは?起業時に気をつけたいポイント

事業を起こす際に事前に確認しておくべきポイントに「許認可が必要な事業に該当するか」です。美容業やペットショップなど業法によって資格制限を含めた、許認可が必要な事業は多岐にわたってあります。

許認可が必要な事業例と、手続きの窓口など、事前におさえておきたいポイントを紹介します。

 

許認可とは

許認可とは、行政機関が国民が生活を安全に過ごせることを目的として、国民の行動を適切にするために行う規制行為。許可・認可・検査・認証などがこれにあたります。

許認可が必要な業種は1,000種類以上あり、それぞれの業種の業法などによって、法令として手続内容が定められており、法令によって決められた通りに手続を行わないと営業ができないだけでなく、許認可なく営業を行った場合は、業法違反として処罰される可能性もあるので注意しましょう。

認可の種類と窓口

認可の形は大きく「届出」「登録」「許可」「認可」「免許」の5種類に分類されます。
業種によって必要な認可、担当窓口が異なります。

手続名 窓口行政機関 該当業種
届出 警察署 探偵業、インターネット異性紹介業
市区町村 有料駐車場業など
保健所 理容業・美容業・マッサージ業・クリーニング店など
登録 都道府県庁 旅行業・ペットショップ・貸金業・電気工事業・ガソリンスタンドなど
国土交通省 倉庫業・運送業・測量士など
許可 警察 パチンコ店・ゲームセンタ―など
保健所 飲食業・食品製造業・ドラッグストアなど
都道府県庁 介護業・建設業・医薬品製造販売など
労働局 人材派遣業
運輸局 タクシー業
認可 警察署 リサイクルショップ、中古車販売、警備業など
都道府県庁 保育園、人材派遣業など
免許 税務署 酒の製造・販売・卸売など
都道府県庁 不動産業など

 

許認可の要件の概要

許認可の要件には、「人的要件」「物的要件」「財産的要因」の3つがあります。

 

人的要件

国家資格・一定年数の実務経験・講習の受講が必要な業種がこれに該当します。
・美容師
・医師
・看護師
・不動産鑑定士 など

物的要件

事業に関する設備・建物に関する認可になります。
・ホテル・宿泊業
・飲食業
・風営法に該当する業種(スナック・ゲームセンターなど)
・産業廃棄物処理業 など

財産的要件

最低資本金の額など許認可によって事業に最低限必要な資金を定められている業種。
・旅行業
・宅建業
・金融業 など

飲食店開業に必要な申請・許認可とは

具体的に、開業・起業にはいくつの許認可が必要なのでしょうか。起業件数の多い、飲食業を例にとり解説いたします。

申請書類

  • 営業許可申請書
  • 営業設備の大要・配置図
  • 食品衛生責任者の資格証明
  • 防火管理者選任届
  • 登記事項証明書(法人事業主の場合)
  • 深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書(深夜0時以降も酒類を提供する場合)
  • 風俗営業許可(キャバレー、クラブ、料亭など)
  • 特定遊興飲食店営業の許可申請(ナイトクラブ、スポーツバー、ライブハウスなど)
  • 水質検査成績書(貯水槽使用水、井戸水使用の場合) など

資格

  • 食品衛生責任者
  • 防火管理者 など

 

営業許可申請とは

一般的な固定店舗の営業施設で食品関係の営業をする場合に、保健所に申請する必要がある書類です。
固定店舗とは、「ビルイン型」「路面型」「商業施設型」「ロードサイド型」などが対象となります。

食品関係の営業とは「調理業」「製造業」「処理業」「販売業」をさします。

調理業 飲食店営業
喫茶店営業
製造業 菓子製造業
あん類製造業
アイスクリーム類製造業
乳製品製造業
食肉製品製造業 
魚肉ねり製品製造業
清涼飲料水製造業
乳酸菌飲料製造業 など
処理業 乳処理業
特別牛乳さく取処理業
集乳業
食肉処理業
食品の冷凍または冷蔵業
食品の放射線照射業
販売業 乳類販売業
食肉販売業
魚介類販売業
魚介類せり売営業
氷雪販売業

 

営業設備の大要・配置図とは

飲食店などの食品を製造・調理・販売する場合は、食品衛生法に基づき、都道府県知事が定めた施設基準の要件を満たした状態で保健所にチェックしてもらい認可を受ける必要があります。
食材や飲料を扱い顧客に提供する業種ですので、調理場などを常に衛生的に管理しできる設備にしておかないと営業許可を取得することができません。
施設基準には、「共通基準」「業種別基準」の2種類あり、業種によっては特定基準も満たす必要がありますので、確認が必要です。


共通基準


建物の構造

場所及び周囲
設備は、不潔な場所に位置していないこと。ただし、 衛生上特別の措置が講じられているものについては、 この限りでない。
施設のうち、食品取扱所の周囲の地面は、コンクリ -トその他清掃及び排水に適する材料で覆われ、かつ、 適当なこう配を有していること。
大きさ
施設は、使用目的及び取扱数量に応じ、十分な大きさ を有していること。

区画
施設は、住居その他営業に関係のない施設と区画して あること。

床、内壁及び天井 
食品取扱所の床面は、コンクリートその他の耐水材 料で覆われた清掃が容易な構造とし、かつ、適当な 排水設備があること。
食品取扱所の内壁は、床面から高さ一メートルまでは コンクリートその他の耐水材料で腰張りしてあること。
食品取扱所の天井は、すき間がなく、平滑で清掃 しやすく造られ、かつ、明るい色であること(食品取 扱所の上に部屋等がある場合にあっては、天井は、 二重張りであること)。ただし、製造業又は処理業で あって前処理過程のみを取り扱うものに係る製造室等 及び魚介類競り売り営業の競り売り場については、す き間がなく、清掃しやすい屋根裏をもって天井に代え ることができる。

採光及び照明
食品取扱所には、五十ルクス以上の明るさが部屋の 隅まで行き渡る設備があること。

換気及び通風
食品取扱所は、換気が十分に行われ、常に清浄な空 気が保たれる構造とし、ばい煙、蒸気、臭気、高熱等 を著しく発生する室にあっては、速やかにこれを屋外に 排出できる換気扇等の換気設備があること。

ねずみ、昆虫、ちり等の防除 
食品取扱所の窓その他の開口部には、網張り等の 適当な方法により、ねずみ、昆虫、ちり等の侵入を 防ぐ設備があること。ただし、施設にその対策のあ るものは、この限りでない。
食品取扱所の排水口には、ねずみ等の侵入を防ぐ 設備があること。
作業中出入りの激しい食品取扱所の出入口には、 自由開閉式の戸があること。

器具及び容器包装の洗浄及び消毒 
食品取扱所には、水を十分に供給できる流水式の 洗浄設備があること。
器具及び容器包装を煮沸、殺菌剤の使用その他の 方法により消毒できる設備があること。
器具及び容器包装の水切り及び乾燥設備があること。

手洗い及び消毒
食品取扱所には、従業員の数に応じ、せっけんを 備えた適当な数の流水式の手洗い設備及び手指消毒用の設備があること。

更衣室等
従業員の更衣室、更衣戸棚等の設備があること。

 

食品取扱設備並びに給水設備及び汚物処理設備

器具及び容器包装
食品の種類及びその取扱方法に応じ、必要な種類、 数及び大きさの器具及び容器包装があること。

器具の構造
器具は、耐水材料で造られ、かつ、清掃及び消毒が 容易な構造であること。

機械器具の配置
移動しがたい機械器具は、清掃及び洗浄が容易であ り、かつ、食品の汚染を防ぐために食品の移動が最小 限になるように配置してあること。

食品及び食品添加物の保管設備
取扱数量に応じ、原材料、半製品及び製品をそれ ぞれ衛生的に保管できる設備があること。
食品添加物を使用する場合には、その種類ごとに 保管できる専用の戸棚、箱等が設けてあること。

器具及び容器包装の保管設備
取扱数量に応じ、器具を衛生的に保管できる設備 があること。

容器包装を使用する場合には、衛生的に保管でき る専用の保管設備があること。

計器類の整備
食品の加熱、冷却、加圧等の設備には、必要に応じ、 温度及び圧力を正確に調節する装置並びに正確な温度 計及び圧力計が見やすい個所に設けてあること。
食品添加物を使用する場合には、その計量に必要 な計量器が備えてあること。

作業衣等
作業員の数に応じた作業衣及び必要に応じ、髪覆い、 マスク、履物等が備えてあること。

給水設備
水道から供給される水又は水質検査により飲用に適す ると認められた水が豊富に供給されるものであること。

水道以外の給水設備の位置、構造及び装置
水道以外の給水設備にあっては、その水源は、便所、汚物だめ、汚水だめ、動物飼育場等の場所から 相当の距離にあり、かつ、外部から汚染されるおそれのないように閉鎖式の構造とすること。ただし、水源の汚染を防止するために特別の措置が講じられているものについては、この限りでない。
水道以外の給水設備にあっては、次の装置を有する こと。
・滅菌装置(知事が衛生上支障がないと認め承認 した営業を除く。)
・浄水装置を使用することにより飲用に適すると認められる場合にあっては、当該浄水能力を有する浄水装置

汚物処理設備
廃棄物を入れる容器は、ふたがあり、汚液及び汚臭が漏れないように不浸透性材料で造られ、かつ、清掃が容易な構造であること。
廃棄物を入れる容器は、十分な容量を有し、使用に便利な位置に設けてあること。

便所
便所は、食品を取り扱う場所が汚染されるおそれのない位置にあり、使用人数に応じた数が設けてあること。
便所には、ねずみ、昆虫等の侵入を防ぐ設備が設けてあること。
くみ取り式の便所の便槽は、不浸透性材料で造られ、かつ、くみ取り口が密閉できる構造のものであること。
便所には、せっけんを備え、かつ、十分に水を供給できる流水式の手洗い設備及び手指消毒用の設備があること。

 

業種別基準

飲食店営業

建物の構造
調理場は、客室又は客席と間仕切り等により区画してあること。

料理店及び旅館等にあっては、客の収容能力 又は調理数に応じ、配膳室又は配膳設備があること。
仕出しその他一回に多数の弁当等を調理する営業にあっては、放冷場又は放冷設備及び調製場又は調製設備があること。
食肉販売施設において自家製ソーセージを調理する営業にあっては、処理室(食肉販売業の許可を受けた処理室と兼ねることができる。)及び調合計量室(衛生上支障がないと認められる場合は、調理場と兼ねることができる。) が設けてあること。
客が使用しやすい場所にせっけんを備えた流水式手洗い設備及び手指消毒用の設備があること。

食品取扱設備並びに給水設備及び汚物処理設備
調理場には取扱数量に応じた冷蔵設備が あること。

まな板及び包丁は、魚介類用、野菜類用、 生食用等それぞれ専用のものを備えること。
生食用のまな板は、合成樹脂製、合成ゴム製 等洗浄しやすく、衛生的なものを備えること。
食肉販売施設において自家製ソーセージを 調理する営業にあっては、次に掲げる機械器具等が備えてあること。
・肉ひき機、肉練り機、充てん機、薫煙機、 湯煮槽、冷却槽等必要な機械器具
・機械器具を洗浄するための給湯設備を有する洗浄設備
・製品の中心部の温度を正確に測定することができる温度計
・原料肉の水素イオン濃度を測定することができる装置
・各工程で行う殺菌検査のための検査装置


菓子製造業

建物の構造
施設には、原材料置場、製造室、包装場等が設けてあり、それぞれ間仕切り等により区画してあること。

食品取扱設備並びに給水設備及び汚物処理設備
腐敗しやすい原材料、製品又は半製品を取り扱う場合には、冷蔵設備があること。

製品を運搬する場合には、専用の容器が備えてあること。


乳類販売業

建物の構造
施設には、乳類の陳列場及び空容器置場が設けてあること。

食品取扱設備並びに給水設備及び汚物処理設備
施設には、乳類を保管する冷蔵設備があること。 ただし、常温保存可能品にあっては、常温を超えない温度で保管できる設備があること。


食肉販売業

建物の構造
店舗には、処理室が設けてあり、間仕切り等によ り区画してあること。ただし、包装された食肉をそのまま販売する場合には、処理室を設けないことができる。

食品取扱設備並びに給水設備及び汚物処理設備
店舗には、陳列ケース及び食肉を保管する冷蔵設備があること。
処理室には、処理台、容器及び計量器が備えてあること。
食肉製品等を薄切りする場合は、専用の包丁、 スライサー及びまな板を備えること。
食肉製品等を薄切りする場合のまな板は、 合成樹脂製、合成ゴム製等洗浄しやすく衛生 的なものを備えること。


魚介類販売業

建物の構造
店舗には、調理室が設けてあり、間仕切り等によ り区画してあること。ただし、魚介類の調理を行わない場合は、この限りでない。

食品取扱設備並びに給水設備及び汚物処理設備
魚介類を陳列する器具は、金属製、合成樹脂製等のものであること。

刃物及びまな板は、身下ろし用及び刺身用が区別して備えてあること。
生食用のまな板は、合成樹脂製、合成ゴム製 等洗浄しやすく、衛生的なものを備えること。
魚介類を貯蔵し、又は陳列する設備は、常に摂氏十度以下に冷却保存できるものであること。

 

図面の作成

取扱商材による構造・設備の条件を踏まえた構造設備の大要(図面)を作成します。

必要な資格

飲食店の営業許可を受けるには、営業施設ごとに「食品衛生責任者」を設置する必要があります。
また収容人数が30人以上の営業施設については「防火管理者」を選任する必要があります。

食品衛生責任者とは

食品衛生責任者は、食品営業許可を取得した施設に設置される食品取扱に関する責任者です。
食品を製造、加工、調理、販売する際に、食品の安全確保のために常に食品衛生に関する事項に配慮し、必要に応じて営業者に意見を述べたり衛生的な取扱い等について従事者に指導したりする役割を担います。
営業者が食品営業許可を申請する際に、各施設、業種ごとに食品衛生責任者を定めて設置届を提出することになっています。
食品衛生責任者の資格は、食品衛生協会が実施している保健所長が認定した講習会の受講を終了することで取得することができます。
届け出先は保健所になります。

防火責任者

飲食店に限らず一定以上の規模、収容人数を超える施設には、防火管理者を設置しなければなりません。
施設の規模により「甲種防火対象物」「乙種防火対象物」と区分され、甲種防火対象物には甲種防火管理講習の課程を修了した者等を、乙種防火対象物には、乙種、又は甲種防火管理講習の課程を修了した者を、設置する義務があります。

【甲種】

・収容人員10名以上の救護施設、乳児院、認知症グループホームなどの自力避難困難者が入所する社会福祉施設等
・収容人員30名以上の、劇場、飲食店、物品販売店、旅館、病院などの不特定の人が出入りする建物等
・収容人員50名以上の共同住宅、学校、工場、事務所などの特定の人が出入りする建物等
・収容人員50名以上の一定規模以上の新築工事中(電気工事中等)の建築物又は建造中(進水後で艤装中)の旅客船

【乙種】

・延べ面積が300㎡未満のものや、収容人員が30人未満のテナント等
・延べ面積が500㎡未満のものや、収容人員が50人未満のテナント等

 

その他の申請書類

上記以外に営業形式や接客スタイルよって「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書」「風俗営業許可」「特定遊興飲食店営業の許可申請」「水質検査成績書」などの提出・認可が必要になります。

 

まとめ

起業し、事業を開始する際には確実にチェックしておきたい業種ごとの許認可制度。検査機関によっては厳格で融通が全くきかないこともよくあります。書類の不備で開業予定日に始動できないという様な状況にならない為に、余裕を持って窓口や専門機関と打ち合わせしましょう。

 

 
 

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