未経験者でも安心!美容室を開業するために必要な準備ガイド

「いつかは自分の美容室を持ちたい」
そんな夢をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

30代〜40代の方にとって、美容師としての経験を積んだ今こそ、独立・開業を考えるタイミングかもしれません。ただし、夢を現実に変えるには「技術」だけではなく、「準備」「計画」「知識」が必要です。

この記事では、美容室を開業するために必要な準備や流れを、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。

美容室を開業するまでの全体の流れ

美容室の開業は、「お店を出すだけ」ではありません。
おおまかな流れは以下の通りです。

  1. 方向性(コンセプト)を決める

  2. 資金を準備する

  3. 物件を探して契約する

  4. 内装・設備工事を進める

  5. 許可や届出を行う

  6. スタッフ・仕入れを整える

  7. オープン前に宣伝・販促を行う

  8. 開業!

ひとつずつ順番に準備を進めれば、初心者でもしっかり開業できます。


ステップ1:開業の目的とコンセプトを決める

まず最初にすべきことは、「どんな美容室を作りたいか」をはっきりさせることです。これが後のすべての判断基準になります。

▽考えるポイント:

  • どんなお客様をターゲットにするのか?(例:子育て中の主婦、20代女性、メンズ専門など)

  • お店の雰囲気は?(ナチュラル、高級感、カジュアル)

  • サービス内容は?(カットだけ、カラー・パーマ中心、トータルビューティー)

例:「30代主婦が通いやすい、キッズスペースのあるナチュラル系サロン」など


ステップ2:資金の計画を立てる

美容室の開業には、ある程度まとまったお金が必要です。まずは全体の予算を決めましょう。

▽自己資金と融資について

  • 自己資金だけで開業できる?
     → 自己資金が少ない場合は、日本政策金融公庫などの「創業融資」を検討しましょう。

  • 最低でも100〜300万円程度の自己資金があるとスムーズです。

▽開業にかかる主な費用

項目 目安費用
物件取得費(保証金・礼金など) 50〜150万円
内装・設備工事費 200〜500万円
美容機器(シャンプー台など) 100〜200万円
広告宣伝費 20〜50万円
開業時の備品・材料費 10〜30万円

合計で500〜1,000万円前後かかるケースが多いです。


ステップ3:物件選びと内装の準備

物件選びは「立地」と「導線」がポイントです。

▽立地の選び方

  • 競合が多すぎないエリアを選ぶ

  • ターゲット層が多いエリアを選ぶ

  • 駐車場完備だと強い

▽内装業者選びのコツ

  • 美容室の実績がある内装業者を選ぶ

  • 見積もりは複数取る(相見積もり)

  • 電気・水回りの配線など、美容室特有の設計に注意


ステップ4:必要な許可・届け出を取得する

美容室の開業には、いくつかの行政手続きが必要です。

▽主な必要手続き

  • 保健所への「美容所開設届」(開業の10日前までに提出)

  • 開業届(税務署)

  • 個人事業主の届出(青色申告にする場合)

保健所の検査があるため、内装工事が終わるタイミングで連絡が必要です。


ステップ5:設備・仕入れ・スタッフ準備

▽必要な設備例

  • シャンプー台

  • セット面(鏡、椅子など)

  • ドライヤー、タオルウォーマーなど

▽材料の仕入れ先

  • 美容ディーラー(取引業者)

  • ネット通販(業務用サイト)

▽スタッフを雇うなら

  • 募集は開業の2〜3ヶ月前が目安

  • 雇用契約書、労働保険、社会保険の手続きも忘れずに


ステップ6:開業前の販促・集客の準備

どれだけ良いお店でも、知ってもらえなければお客様は来ません。

▽事前にやっておくべき集客

  • ホームページやSNSの開設(Instagramは特に有効)

  • Googleマップへの登録(MEO対策)

  • オープン前のチラシ配布、ポスティング

  • ホットペッパーなどの掲載

「プレオープン」を設定して、知人や常連さんを呼ぶのも効果的です。


開業当日とその後に向けて

開業当日は、初日の印象がとても大事です。

  • スタッフの笑顔と丁寧な接客

  • 予約の流れや受付業務の確認

  • トラブル対応マニュアルも事前に用意

また、開業後すぐにお客様が増えるとは限りません。最初の3ヶ月は赤字を想定して、余裕のある運転資金を確保しておきましょう。


よくある質問(FAQ)

Q. 資格は必要ですか?
→ 開業者がオーナーで、美容行為をしない場合でも「管理美容師」が在籍する必要があります。

Q. 自宅を改装して開業できますか?
→ 可能ですが、保健所の基準(独立した玄関や専用の給排水など)をクリアする必要があります。

Q. 営業時間はどうやって決めればいい?
→ ターゲット層のライフスタイルに合わせましょう。たとえば、主婦層を狙うなら10時〜17時が人気です。


まずは小さな一歩から始めてみましょう

美容室の開業は、大きな夢でありながら、きちんと準備すれば誰にでも可能です。

「何から始めていいか分からない…」という方も、この記事の流れに沿って一歩ずつ進めていけば、必ず道は開けます。

大切なのは、「理想のサロン像」をしっかり描くことと、「実現に向けた準備を丁寧に積み重ねること」

夢を形にするのは、あなた次第です。
まずは、紙とペンを用意して、理想の美容室について書き出すところから始めてはいかがでしょうか。

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