資本金とは? 法人での起業時には理解しておくべき内容

法人としての創業時に出資者による準備とその証明が必要な資本金。
なんとなく創業時に必要なことは知っているけど、その意味や扱いについてきちんと理解していない人も多いのではないでしょうか?
この記事では創業時になぜ資本金の準備が必要なのか、資本金と株式の関係、資本金の使用用途や貸借対照表上の理解まで、資本金についての基本を解説しています。法人での起業を考えている方、資本金についてよくわからない方など、是非ご覧ください。

株式会社とは

資本金を説明する前に法人・株式会社について解説いたします。
株式会社とは株式を発行する会社のことです。創業時には最低1株は株式を発行するしなければなりません。

なぜ株式を発行するのか

会社を設立するにあたりなぜ株式を発行する必要があるのでしょうか。それは会社設立において誰がいくら出資したかを証明するためです。中小規模での創業の場合は発起人が1人で出資する場合が多いですが、創業時から大規模なビジネスを想定している場合、複数人が出資することになりますので、その証明が必要となります。

株主の権利

株主は株式を保有することで権利を持つことができます。
・会社の経営方針などを決定する株主総会の出席と決議を行う権利
・利益の配分を受け取る権利
・会社解散時に、残った会社の資産を分配して受け取る権利

株主の義務

株主には権利と同時に義務も発生します。

・「株式の引受価格を限度とした出資義務」
これは出資額の範囲で責任を負う義務が生じるということで、業績不振であっても追加で出資する必要も、会社の債務も払う責任はないが、会社が倒産した場合は出資したお金は戻らないという内容です。

資本金とは株式会社が運営する上での元手

続いて資本金について解説いたします。
株式会社は創業時、発起人・出資者が出資したお金(株式の発行で得たお金)を元手に事業運営を開始します。
その元手となるお金のことを資本金と呼びます。

資本金の使い方

設立時に準備する資本金はそのまま手をつけずに保管しておかなければいけないというわけではありません。
資本金の証明(払込証明書)を提出した後は必要な経費の支払いなどに使用して構いません。創業時の諸経費や備品購入費、人件費にあてることも可能です。事業を運営する上での運転資金や商材の仕入れに使うこともできます。 創業当初は営業利益(利益余剰金)がすぐに出ないこともありますので、運営費に当てることも可能です。
当初の運転資金の担保も考慮して資本金の額を決定することも必要です。

資本金の性質

会社の決算書類の1つに貸借対照表があり次の公式で資本金を計算し割り出します。

「資産ー負債=純資産」

資本金の基本的性質を例を用いて解説いたします。

資本金500万円の会社が資本金を元手に500万円分商品を仕入れて販売し1000万円の売上をあげ会社の現金が1000万円になったとします。

「資本金・500万円」 ー 「仕入れ・500万円」+ 「売上・1,000万円」 = 1,000万円

この場合1000万円全てが資本金になるわけではなく、資本金500万円と500万円の現金(利益余剰金)が残っていると考えることになります。

貸借対照表の構成

図の赤枠の部分が自己資本を表す部分になります。自己資本とはベースとなる資本金+事業活動で生まれた利益(利益剰余金)を足したものとなります。資本金が500万円あり利益剰余金が500万円あるとした場合自己資本は 1000万円となります。

資本欠損

逆に事業活動で利益が出ず、利益剰余金も0円を下回った場合資本金が欠損することとなります。

創業時の資本金が500万円とし、事業内容が1年目がマイナス100万円、2年目もマイナス100万円だとすると200万円の資本欠損が出ることとなりこの場合、貸借対照表上の資本金は変わらないので資本金500万+利益剰余金▲200万=純資産300万と表記されるが、実質は資本金が300万円まで減少していることとなります。
利益余剰が無く、資本金も欠損が続き0 になってしまうと 資本金の追加もしくは新たな資金調達がなければ会社は倒産してしまうこととなります。資産をしっかりと把握し事業を運営する必要があります。

まとめ

資本金とは創業時においては事業を開始する元手であり、創業後は利益余剰がマイナスだった際の下支え、新規アクションを起こす際の軍資金など事業を行う上での必要な担保と考えることができます。創業時に決めた金額をキープしなくてはいけないということはなく、増資することも可能です。資本金の額は企業の規模を表す指標ともなりますので、事業を拡張していく思いがあれば、機をみて増資するのもいいでしょう。逆に欠損があると、取引先や金融機関などの印象は良くないので、貸借対照表も意識しながら事業を行う必要があります。

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